おひとりさまで高齢期を迎えるにあたって、体は元気でも認知症になってしまう心配はあります。認知症が増えているという報道も多く、認知症にならないためには、趣味をもつことと言われています。しかし、絵を描くのが趣味の人や音楽好きな人が認知症になった例が身近にありました。認知症は、病気の1つですが、脳の病気は予防が難しそうです。

 

認知症などにより判断能力が十分でない人を支援する制度に、「成年後見制度」があります。多くは弁護士など、法律のプロが後見人を請け負います。成年後見制度には、将来の備えとしての「任意後見制度」と、すでに判断能力がない場合に適用される「法定後見制度(程度により3区分)」に分かれています。後見人は、本人の意思を尊重しつつ、主に契約や事務手続きなどを代理で行います。

 

今は元気だけど将来が心配という人が、判断ができる今のうちから契約できるのが「任意後見制度」。正式な契約書を作成し登記もします。後見人の希望を出せますが、やめたい時は家庭裁判所に正当な理由をもって申し立てをしなければなりません。補充として、「見守り契約」「財産管理等委託契約」「死後事務委託契約」があるので、法律家だけでなく家族やファイナンシャルプランナーが後見人になることもあるそうです。

 

成年後見人の報酬額は、家庭裁判所で金額が決まるとのこと。一般例ですが、月3万円程度が多いそう。必要とする人が急速に増えているので、一部の自治体では「市民後見人」を育成する動きも出てきましたが、人数を十分確保できないのが現状です。

後見人は死亡まで関わる仕事で、個人で請け負うと後見人の方が先立つことがあるため、法人で対応できるようにすることも課題となっています。医療現場では、家族しかできない手術同意書へのサインを後見人がすることもあり問題視されています。

 

成年後見人は、後見人をサポート・監査する人がいて安心できる制度ですが、手続きなどに膨大なエネルギーを要すると感じます。社会の変化や需要の多さから、将来の備えの「任意後見制度」では、もっと簡素な手続きで利用できるようになればいいですね。

現在、金融機関、社会福祉法人、NPO法人などで類似の事業が増えており手続きは比較的簡単そうですが、積極的に利用する気にならないのは、安全面が不安だからでしょうか。

今できることは、元気なうちに、できるだけ身の回りの整理をして、身軽になっていることかもしれません。